オーダーシャツは、その名の通り、個々の顧客の体型や好みに合わせて仕立てられたシャツのことを指します。その中でもシャツの前立て構造には、表前立てと裏前立てが重要な役割を果たしています。
表前立て(Front Placket)
表前立ては、シャツの前身頃(フロント)に位置する開閉部分で、通常、ボタンが取り付けられるストリップ状の部分を指します。この部分はシャツのデザインや機能性において重要であり、いくつかの異なるスタイルが存在します。
フルフロント(Full Front):
- 通常、上から下までボタンが配置されている伝統的なスタイル
- カジュアルやデイリーウェアに適している。
フライフロント(Fly Front):
- ボタンが見えないようにカバーされたスタイル。
- フォーマルなシャツやイベント用のシャツに使用されることがある。
ハーフフロント(Half Front):
- ボタンが上半分だけ配置されたカジュアルなスタイル。
- ポロシャツやリラックスした雰囲気のシャツに適している。
裏前立て(Plain Front)
裏前立ては、シャツの前身頃にある部分で、正面からフラットに見える仕様です。これもまた、デザインや機能性において重要な要素であり、いくつかの異なるスタイルが存在します。
シンプルな裏前立て(Simple Back Placket):
- シンプルなデザインで、前フラットに折り返されて構成される。
- ドレスシャツによく見られる。
- フレンチフロントとも言われる。
オーダーシャツの個別設計
オーダーシャツは、顧客の要望や体型に合わせて作られるため、表前立てや裏前立てのスタイルも個別に設計できます。顧客は生地の選択から、ボタンのスタイル、ステッチの色など、細部までこだわりを持ってカスタマイズすることができます。この個別設計により、シャツは完全にユーザーの好みやスタイルに合致するものとなります。
総括
オーダーシャツの表前立てと裏前立ては、シャツの外見や着心地に大きな影響を与える要素であり、デザインの自由度が高いため、個々の好みや目的に合わせて選択できる点が魅力です。オーダーシャツは、一般的な既製品とは異なり、ユーザーが自分だけのスタイルを創り出すことができる贅沢なファッションアイテムです。